中国は多国間貿易体制の中流の砥柱――WTOの張向晨事務局次長

リリース日:2021-12-13     ソース:チャイナネットウェブページ経済ジャンル

世界貿易機関(WTO)の張向晨事務局次長はこのほど、スイス・キュねー部で新華社の独占取材に応じ、世界の多国間貿易体制が保護主義の影響を受ける中、中国はWTOで建設的な役割を発揮し、多国間貿易体制の中流の砥柱となったと話した。

 

今年は中国のWTO加盟20周年にあたる。張向晨氏は、中国のWTO加盟により、貿易パートナーは安定した政策予想を確立でき、中国は経済グローバル化に溶け込み、世界に巨大な市場余地を与えたと述べた。

 

張向晨氏は国際貿易分野に従事して数十年になり、中国のWTO加盟交渉にも参与し、2017年から2020年まで中国常駐WTO代表、特命全権大使を務めた。

 

中国のWTO加盟後の20年間を経験し見届けてきた張向晨氏は、「中国は多国間体制においてますます重要になり、WTO加盟国から広く認められている」と述べ、中国を代表しWTOの会合で発言した際、中国の声に耳を傾けようと会場は静まり返っていたと感慨深げに言った。

 

張向晨氏は、WTO加盟により中国は受益したが、近年得た巨大な発展のチャンスには中国の経済体制改革が深く関係していると考えている。WTO加盟は中国の経済グローバル化への浸透と国内経済体制改革を融合させ、「発展のエネルギー」を引き出し、中国経済発展の巨大な活力を放った。

 

WTOの改革について、張向晨氏は、「WTO20年以上前に設立し、一部の規則は時代の変化に対応する必要がある」とし、「WTOの改革は新たにやり直すのではなく、まずWTOの基本原則とコアバリューを守る必要がある」と強調した。

 

また、「現有の多国間貿易規則のほかに、一部のWTO加盟国は新たな模索をしている。中国はEC、投資の利便化などの複数国間協定の交渉に積極的に参与し、投資の利便化の面では牽引的役割を発揮している」と述べた。

 

2017年、中国は他のWTO加盟国と「投資利便化の友」メカニズムを発起し、一連の非公式対話とハイレベル討論会を開いた。張向晨氏によると、現時点で、同メカニズムに加盟国の3分の2が加入し、多くの加盟国が加入意向を示しており、同メカニズムに魅力があることがわかる。

 

 張向晨氏は、「今後10年、中国がWTOの改革の有力な推進者と重要な貢献者になると確信している。中国は発展すると同時に、世界と人類に大きく貢献する」と、今後に自信を持っている。

 

   「中国網日本語版(チャイナネット)」20211212